保育士(ママ)と作業療法士(パパ)が、保育園や幼稚園での経験を交えながら、自宅で実践したトイレトレーニングの「進め方」や「やり方」をまとめたので紹介します。離乳食がやっと終わったと思ったら、やってくるのがトイレトレーニングです。この頃になると意思疎通も可能となり、子どもの気持ちが分かるようになります。そのため、離乳食をクリアできたママ・パパさんなら、トイレトレーニングも必ずクリアできるので一緒に頑張りましょう。
うちで行ったトイレトレーニングの結果は、現在6歳年長の娘は、4歳で日中・夜間ともにオムツを卒業しました。現在4歳年少の息子は、日中のオムツを卒業し、夜間のみオムツ使用中でトイレトレーニング卒業間近です。
Contents
トイレトレーニングの進め方の第一歩は、いつ始めるかを決める
始める時に大切なことは
・トイレで排泄する能力がついている
・保育園、幼稚園の入園時期に合わせて、園と同じ方法で始める
・ママ、パパに余裕がある
トイレトレーニングに必要な5つの能力
・便座やおまるに座れる。おしっこやうんち中に転ばない!
・トイレまで歩ける
・ことばがわかるり理解できる
おしっこに「行きたい」「行きたくない」が理解し表出できる
・おしっこの間隔が2時間以上空く
・大人のマネが出来る
トイレトレーニングは何歳から始める
一般的には:1歳7か月以降にこれらの能力がついてくるといわれていますよ。また、トイレトレーニングを始める月齢で最も多いのは2歳から2歳6カ月頃とされています。ですが、この時期は自我が大きく発達する時期でもあり、子どもの心のありかたもさまざまです。我が子の体と心がトイレトレーニングに適した状態かしっかり観察してあげることが大切ですよ。
0歳、1歳、2歳時に保育園・幼稚園を利用しながらトレイトレーニングを始める
園の方針に沿って家庭でも実践するといいですよ。トイレトレーニングの状況を確認し、子どもの混乱を避けるために、おうちでも同じ方法でおこなってあげるのがいいです。保育士はプロです。わからない時や悩んだ時は相談し園と家庭が協力し子どもの負担にならないように進めてあげましょう。プロに相談することでママやパパの不安や心配も軽減され心に余裕のあるトイレトレーニングが行えると思いますよ。
3歳から保育園・幼稚園を利用する前にトイレトレーニングを始める
入園前にトイレに行けるようになっておきたいと思う方が多いのではないでしょうか。しかし、年少組に入る子はまだ3歳になったばかりです。入園までに間に合わなくても、焦らず園と協力しながら、トイレトレーニングをどう進めていけばよいか相談できることが大切だと思います。入園後、子どもはトイレ以外にも食事などたくさんの初めてがいっぱいなのですからね。自宅では出来たことも環境が変わり、園では出来なくなることがたくさんあると思います。
ママ・パパに余裕があることが大切!
自宅でトイレトレーニングを始められる方は特に意識してみてください。出来ないことが出来るようになるためには、繰り返し練習する為の時間が必要です。ママ・パパも指導するのは初めてで、自分がどうやってオムツを卒業したかなんて覚えている人いないと思います。教える側に時間的・精神的余裕があると、子どもにどうしてあげるといいか考えられるし、周囲に相談もできると思います。
始める季節はいつがいいの?
トイレトレーニングに一番おすすめの季節は春から夏です。薄着の季節は、トイレに行ってもすぐにズボンやパンツを脱ぐことが出来、洗濯も乾きやすいので、ママ・パパの負担も少なくなり時間と心に少しだけ余裕が出来ますよ。
トイレトレーニングの進め方!自宅編
トイレを知ってもらう【レッスン1】
まずはトイレの存在をしってもらいましょう。ちょっと恥ずかしいと思うかもしれませんが、ママ・パパのうんちやおしっこの時に一緒にトイレへ連れていってあげてください。
この時、「うんち出たよ」「しー出たよ」と子どもに教えてあげてくださいね。教える時のコツはトイレですると「スッキリした!」「気持ちいい!」をしっかり伝えてあげてくだい。
次に絵本、アプリや動画などを使って教えてあげましょう。
おすすめの絵本は
・「トイレ」あけて、あけてえほん といれ 作:新井洋行
・「ノンタン おしっこ シーシー」作:キヨノサチコ
・「いけるといいねトイレ」アンパンマンのしかけえほん⑥ 作:やなせたかし
・「ゆっくとすっくトイレでちっち」絵:さこももみ 文:たかてらかよ
習慣のためにおすすめなのが、
・「おむつはずしができる できたよ!トイレ」絵:柏原晃夫 監修:小児科医
音が出る仕掛け絵本で、うれしいシール付きになってます。
おすすめアプリ
・楽しくできる!トイレトレーニング
・親子で楽しく!トイレトレーニング
・トイレトレーニング BabyBus
・トイレ ムーニーちゃんとトイレトレーニングbyトレパンマン
無料アプリなので、いくつか試してみて子どもの気に入ったものを使ってあげると、トイレトレーニングも進み安くなりますよ。
おまるや補助便座を使ってトイレに座る【レッスン2】
まずは、おまるや子ども用の補助便座を用意してあげましょう。そして、トイレに座らせてみまよう。最初は、パンツやズボンを履いたまま座ってみるのもいいと思います。子どもにトイレは楽しいと思える関わりをしてあげましょう。「車に乗ってるみたいでかっこいいね」「お姉ちゃん・お兄ちゃんになったみたい」「ママと一緒ね」などの子どもの喜ぶ声かけをしてあげるといいですよ。
おすすめアイテム
好きなキャラクターのおまる 補助便座
トイレトレーニングを始める時におまるか補助便座、どちらから始めようか多くの方が迷います。おまると補助便座の特徴をまとめておきますので参考にしてみてください。
子どもの月齢(体と心の発達)、ライフスタイルに合わせて選ぶことがポイントです。
おまるの特徴
どこにでも設置できる(寒いときは暖かい部屋に設置)。
体が小さくても足が床に届くので、姿勢が安定します。
1歳代でトイレとレーニングをする場合におすすめです。
補助便座より嫌がったり、怖がったりする子が少ないです。
トイレを嫌がる場合には、おまるから始めてみるのもいいと思います
使用後、洗う手間がかかります。
早い段階でトイレトレーニングを始めたい方や、保育園でおまるを使っている方は自宅もおまるから始めるのがいいかもしれませんね。
補助便座の特徴
「トイレに行く、便座に座る、紙で拭く、水で流す」というトイレの一連の動作が覚えることができます。
座面が高く、座るためには手助けが必要です
2歳から3歳くらいのトレーニングにおすすめです。
おまるを洗う手間はありません。
公共施設のトイレに補助便座が設置されていることもあり、外出時の排泄が可能になります。
年少(3歳)から保育園・幼稚園の入園を考えている方は、2歳頃から自宅で補助便座のスタートがいいかもしれませんね。
生活リズムに合わせて、1日何度かトイレに行く【レッスン3】
「食事の前後」「出かける前」「起床直後」「就寝前」など、タイミングをみて、おうちのかたがトイレに誘ってみましょう。トイレに行ったときにうまくおしっこやうんちが出た場合は、「おしっこで出たね」「うんち出たね」と子どもと一緒に確認してみましょう。そのうち、自分で「おしっこorうんち」が言えるようになってきます。
食事、水分摂取した後は脳が反射的にトイレに行きたいと感じる時です。ぜひ、トイレに誘ってみてあげてください。
「トイレ」と自分から言えるようになる【レッスン4】
最初はママ・パパが生活の区切りなどで数時間おきに、トイレ誘って座る習慣をつけてみましょう。もし、うまくおしっこやうんちが出たらいっぱいほめてあげます。偶然でも上手にトイレができるようになる経験を繰り返していくうちに、自分から「トイレに行く」と言えるようになってきます。
・トイレがうまくできたときにシールを貼る
・100均などで子どもと好きなシールを買ってきて楽しみながら実施
・成功したことを家族で共有しよう。パパが仕事から帰宅したら、こどもがトレイで排泄できたことを伝え、パパ・ママが一緒にほめてあげると子どもはうれしくなり、トイレに行くことに対し前向きになりますよ。
パンツ(トレーニングパンツ)を履いてみる【レッスン5】
パンツの中でおしっこをちびってしまうと「濡れて気持ち悪い」と感じ、「自分がおしっこをした」ことに気付けるようになります。パンツを始めるのは、トイレでのおしっこが、時々成功するようになってきたらです。まずは昼間だけパンツ(トレーニングパンツ)を履かせてあげよう。
「ちびったくん」や「ちびったちゃん」を繰り返すことによって、徐々に尿意がわかるようになり「おしっこしたくなったからトイレへ行こう」という気持ちが芽生えます。「失敗は成功の元」、何度も失敗を繰り返すことになりますが、決して叱らず、大らかな気持ちで関わってあげてください。トイレトレーニングは必ず成功します。
子供の好きなキャラクターのパンツを買って、楽しく・うれしくトレーニング。
キャラクターパンツもおしっこで濡れたく無いことを伝えてあげ、ちびっちゃうまでにトイレに行ってほしいことをちゃんと伝えます。
パンツはお兄ちゃん・お姉ちゃんの証!かっこいい!かわいい!パンツだねとお子さんのやる気を引き出してあげてください。
トレーニングパンツには厚手の布パンツと紙パンツがあります。自宅では布パンツ、外出時は紙パンツなどと使い分け、子供・親ともに負担のかかり過ぎないトレーニングを継続しましょう。
外出時のトイレとレーニンを始める【レッスン6】
外出時は失敗することを前提に準備をしておくことが大切なのです。
・外出先は失敗しても大丈夫な支援センターやトイレのある公園やショッピングセンターにする
・ママ友などの家に遊びに行く時は、漏れてもいいように「トレパンマン」などの紙タイプのパンツを使用する。
・着替えを多めに準備する。
・子ども用のお出かけリュックを購入し、ズボンやオムツなどの着替えを入れて外出する。
夜のトレーニングを始める【レッスン7】
昼間のオムツが外れたからといって焦ってはいけません。夜のおしっこが我慢できるようになる為には身体の成長が必要なのです。身体の成長は女の子に比べ男の子の方が遅く、10歳でも5~10%に睡眠中のおもらしがあります。そのため、おもらしはするものだと思い準備することが大切です。防水シートを準備し、夜間は漏れない紙タイプのトレーニングパンツを履くのから始めるといいですよ。
・おもらしはするものとママ、パパが受け入れる
・漏れてもいいように準備を万全にする
・他の子とくらべない
トイレトレーニングの進め方!保育園と幼稚園編
0歳、1歳、2歳児の受け入れがある保育園と幼稚園はおまるでのトイレトレーニングから始める園が多いです。補助便座については、トイレ(便器)そのものが子ども用になっているため使用している園はほとんどありません。保育園・幼稚園と自宅で違うところは、トイレに友達とみんなで行くことです。園では友達がするやり方を見て学ぶことができます。トイレトレーニングの時期は友達がやっていると、自分もやりたいと思うお年頃です。また、褒めてもらいたい時期でもあるので、友達が先生から褒められているのを見ると、「僕も」「私も」と褒められたいという思いから、集団生活の中でトイレトレーニングが進んでいきます。
トイレトレーニング成功のポイント
トイレを楽しい場所にしてあげる
子どもがトイレに行くのを嫌がる場合は、トイレを楽しい環境にしてあげましょう。無理やり連れて行くのではなく、子どもが行きたくなる空間にすることがポイントです。
・壁に好きなキャラクターのシール・ポスター・などを貼ってみる。
・トイレを流す作業を気に入る子が多いので、まずは流す作業だけやってもらう。
・おしっこって何色? バナナうんち? コロコロうんち?などクイズ形式にして「行ってみたい」の気持ちを引き出し、排泄に興味をもってもらう。
ママやパパも一緒のタイミングで排泄
まずはやって見せることが大切です。この時期は言われたことを理解して行動に移すのはまだ無理です。子どもは、どうやってするかを見て学んでいます。ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、一緒にトイレにいって排泄するところを見学させましょう。
ごほうびシールを使う
トイレに来れた、便座に座れた、しっこ・うんちが出た、時にごほうびシールを貼って、やる気アップ。トイレにカレンダーなどを置きその場で貼るのがおすすめです。
まわりの子や上の子と比較しないで、その子のペースに合わせて進める
他の子と比較してしまうと、おうちの方に焦りが生れて、心に余裕が無くなります。
絶対に叱らないこと
失敗はあたり前。「できない」を叱るのではなく、「できた」を褒めて自己肯定感を高めることがトレイトレーニングの成功につながり、大きな自信になります。
オムツからパンツに替える時期を夏にする
夏にする5つのメリット
・濡れたパンツがすぐに乾く
・短パンなどを履いているのでトイレの時にズボンを下すのが簡単
・おもらし後、おまたをシャワーで洗うのを嫌がらない
・汗が出る時期なので、おしっこの間隔が空きやすい
・トイレが寒いと嫌がることがない
トイレトレーニングの進め方のまとめ
始めるポイントは
・トイレで排泄する能力がついてから
・ママ、パパに余裕がある
進め方
・0歳、1歳、2歳時に保育園・幼稚園を利用:園の進め方に合わせ、自宅でも同じ方法で実践する。
・3歳から保育園・幼稚園を利用:子どもの成長に合わせてトレーニングを始めて、楽しく進める。入園後は園と協力しながら同じ方法で実践する。
他の子と比べず、ママ・パパ・子どもに余裕があるくらいのスピードで進めてください。
トイレトレーニング裏技
オムツからパンツへ切り替えるときに1番困るのがズボンまで濡れちゃうことですよね。その対策用として、厚手の布パンツと濡れたのが分かるオムツの2種類のトレーニングパンツがあります。しかし、この2つのパンツにはデメリットがあり、それを解消する裏技です。
2つのパンツのデメリット
・厚手の布パンツ:洗濯後なかなか乾かない
・濡れ感オムツ:価格が高い
※裏技
・普通パンツ(内側)とオムツ(外側)の二重履きです!!夜のおねしょ対策にも使えるので試してみてくださいね。